第101話|「この分析結果、当たり前のことじゃん」と言われた、実はチャンスかもしれない

第101話|「この分析結果、当たり前のことじゃん」と言われた、実はチャンスかもしれない

分析結果に対し……

この分析結果、当たり前のことじゃん

……と、言われることは昔からあります。

記憶力のいい人や、頭のいい人ほど、このようなことを言います。

何ら間違った分析をしたわけでもなければ、言った側も何も間違ったことを言っているわけでもありません。データは過去の出来事を記録したものですから、当然と言えば当然です。

問題は、「この分析結果、当たり前のことじゃん」と一蹴し、そのデータ分析結果を活用しないことです。

今回は、「『この分析結果、当たり前のことじゃん』と言われた、実はチャンスかもしれない」というお話しです。

データ分析・活用で失敗することは稀かもしれない(経験則)

データ分析・活用で失敗することは稀かもしれないと、私は思っています。

私の中では、データ分析・活用で失敗するイメージが全くわかないのです。

もちろん、失敗の定義にもよりますが……

利益は悪化するのか?

例えば、データ分析・活用の失敗の定義を「利益ダウン」だとします。一番分かりやすいかと思います。

この場合、少なくともデータ分析で利益が下がることは、ないかと思います。

データ分析・活用が有効でない場合、最悪でも現状維持のような気がするからです。通常は、それなりに利益アップは望めますが……

とくに、コストダウンによる利益アップは手堅いかと思います。

利益アップしないと失敗

次に、「利益アップしないと失敗」とします。この場合、「現状維持では失敗」なので、それなりに起こりえると思います。現状維持という状態が結構あるからです。

しかし、実務でデータ分析を活用しているのに現状維持、このような状況もあまりないかと思います。

今、可笑しなことを言っています。「起こりえる」と言った後に「あまりない」と言っているからです。

どういうことでしょうか?

利益アップしないと失敗

本当に、データ分析を実務で活用しているのなら、現状維持はあまりなく、利益アップが多少なりとも起こります。少なくとも、私の経験からはそうです。

ではなぜ、先ほど「現状維持という状態が結構ある」と言ったのかといいますと……

よくある現状維持の状態は、データ分析を実務で活用していないからです。つまり、データは分析したけど、実務で活用していないのです。

要するに、実務で活用されるようなデータ分析をし、実際に活用してもらえれば、多くの場合ビジネス成果を手にできます。このようなケースで、現状維持はまず起こらない気がします。少なくとも、私の経験からはそうです。

しかし、活用されていないのなら成果は出ません。多くの場合、現状維持です。

「この分析結果、当たり前のことじゃん」と言われたら、どうする?

当たり前の分析結果しか出ない……」という声がよくあります。

データは過去の出来事を記録したものですから、当然と言えば当然です。何かしら身に覚えのある出来事を反映しているはずです。

重要なのは、「当たり前のこと」をきちんとデータで裏付け説得力を得て、「当たり前のことを当たり前にすること」です。

仮に、あなたがデータ分析をする立場のポジションにいるとします。

分析結果に対し、次のように言われたとします。

この分析結果、当たり前のことじゃん

このように言い返してみてください。

この当たり前のことを、みんなできているのですか?

そうすると、

……

となるケースが多いです。

実はチャンスなのに……

当たり前の分析結果」の中には、当たり前だけど、みんなができているわけではないことが、結構あります。

当たり前の分析結果」が出たということは、「ビジネス成果につながる当たり前のことの出来ていない人」に対し、データの裏付けをもって説得する機会がやってきたということです。

例えば、ある企業の法人営業の訪問面談数(訪問して名刺交換した数)と新規受注のデータを分析したときです。

当たり前ですが、訪問面談数が多いほど新規受注率が高くなっていました。

さらに、新規受注率が高まりだす訪問面談数に閾値と、これ以上訪問面談数を多くしても、新規受注率が高くならない訪問面談数の飽和点を見出すことができました。

この分析結果を見せたとき、最初、

そりゃそうだよね……

と言われました。

ここで終わってしまったら、データ分析は活用されません。

訪問面談数を増やすと、新規受注率が高まるらしいよ……。当然だけどね

と言われて終了です。

訪問面談数が少ないが故に新規受注件数が少ないであろう人に対し、

訪問面談数を最低〇〇、可能であれば〇〇、でも〇〇まで増やしても意味はない。そうすると、新規受注件数は〇〇ぐらいになるよ

とアドバイスできれば、いいのではないでしょうか。

実際、ある企業の新人研修の一環として行われる営業研修中(実際に、見込み顧客を回り案件を取ってくる)、ある新人に試したら成果が出てビックリされました。もちろん、何かしらのセンスの要因も少なくないとは思いますが、その中の一人は営業成績がトップになりました。残念のことに、彼は営業ではなく技術系の仕事を希望しましたが……

要するに、当たり前の分析結果がでた後に、この当たり前のことの出来ていない人や部署を洗い出し、その当たり前のことをすれば、多くの場合、それなりのビジネス成果を手にできることでしょう。

今回のまとめ

今回は、「『この分析結果、当たり前のことじゃん』と言われた、実はチャンスかもしれない」というお話しをしました。

データは過去の出来事を記録したものですから、当たり前の分析結果が出るのは、当然と言えば当然です。

実際、記憶力のいい人や、頭のいい人ほど、このようなことを言います。過去の出来事であるデータから見えてくるのは、何かしら身に覚えのある出来事ですから……

この分析結果、当たり前のことじゃん」と言われたら、それはデータ分析・活用でビジネス成果をだすチャンスです。

当たり前のことの出来ていない人に、当たり前のことを当たり前にできるようにするための、説得材料になるからです。数字で表されるために、非常にインパクトがあります。

例えば、

訪問面談数を増やすと、新規受注率が高まるから、たくさんアポとって訪問しろ!

と言われるよりも、

訪問面談数を最低〇〇、可能であれば〇〇、でも〇〇まで増やしても意味はない。そうすると、新規受注件数は〇〇ぐらいになるよ

と言われたほうが、少なくとも最低ラインの〇〇までやってみようかな、と思うのではないでしょうか?

当たり前の分析結果」が出た場合、この当たり前のこと出来ていない人を部署を探し、データ分析・活用を実施してみてください。

当たり前」と言われるほどのことですから、ほぼ確実に何かしらの成果を手にできるのではないでしょうか。

成果がでなかったら、「当たり前のことが、実は当たり前のことではなかった」という発見につながるかもしれません。要するに、勘違いです。勘違いを、データ分析を活用して是正し、ビジネス成果を手にするチャンスです。

つまり、データ分析・活用すれば、何かしらのビジネス成果を手にできると、私は実感し、そして愚直に信じています。

ビジネスデータサイエンス支援カンパニー
株式会社セールスアナリティクス