第301話|アクションを導くために考えるべき3つのこと

第301話|アクションを導くために考えるべき3つのこと

データ活用全般にいえることですが、データは「過去」の「ある事象」(例:受注や生産、購買など)の「1面の1部分」だけを表したものに過ぎません。

例えば、「受注件数」というデータは、「成果」という側面を表したデータにすぎず、「成果を得るためのプロセス」や「顧客の心理状態」、「営業パーソンの性格」なども、「受注」という事象の一側面です。

この過去の一部分でしかないデータを使い、これから何をすべきかを考えるのですから、容易ではありません。

今回は、「アクションを導くために考えるべき3つのこと」というお話しをします。

データを分析し考えていく3つのこと

データを使いより良いアクションを導き出すために、例えば次の「3つのこと」を、データを分析し考えていきます。

  • (1) 何が起こっていたのか(過去)
  • (2) どうなりそうか(未来)
  • (3) 何をすればよいのか(アクション)

この順番で実施していきます。

要は、過去を振り返り、未来を見通し、今何をすべきかを知る、という感じです。

それぞれについて、簡単に説明していきます。

(1) 何が起こっていたのか(過去)

先ずは、「何が起こっていたのか(過去)」を検討することから始めます。

データ活用を考えたとき、多くの人が実施するのがこのデータ分析です。

簡単そうに見えますが、実は難しい側面があります。

データは過去の一部でしかないため、データだけで知り得る以上の何かを、分析者自らがデータから読み取る必要があるからです。

(2) どうなりそうか(未来)

何が起こっていたのか(過去)」を検討後、次に「どうなりそうか(未来)」を検討します。

過去のデータから未来を考えるのですから、一筋縄には行きません。

ちょっとした工夫が必要になります。

ちょっとした工夫の1つが、過去から未来を予測する数理モデルなどを構築するということです。

(3) 何をすればよいのか(アクション)

どうなりそうか(未来)」を検討後、次に「何をすればよいのか(アクション)」を検討します。

ここまで到達して初めて「データ分析を実施した」ことになります。

データ分析は単に過去を語たり未来を見通すだけではなく、「何をすべきか」というアクションまで提示する必要があります。

提示とまでいかなくとも、アクションが見えるとこまでデータを分析する必要があります。

3つすべてを、データを使いするわけではない

今、次のデータを分析し考えていく3つのことを、簡単に説明しました。

  • (1) 何が起こっていたのか(過去)
  • (2) どうなりそうか(未来)
  • (3) 何をすればよいのか(アクション)

理想は、データを使い、この3つを実施することですが、そう簡単でもありません。

予測モデルを構築したり、そのためのデータを整備したりと大変です。

必ず実施すべきは、「(1) 何が起こっていたのか(過去)」です。

その後の「(2) どうなりそうか(未来)」と「(3) 何をすればよいのか(アクション)」は、ベストエフォートな感じになることでしょう。

多くはデータが不十分なことが原因です。

データを使い実施できない場合、データ分析などの定量的なアプローチではなく、ロジカルシンキングやブレストなどの定性的なアプローチをとることになります。

今回のまとめ

今回は、「アクションを導くために考えるべき3つのこと」というお話しをしました。

アクションを導くために考えるべき3つのこととは、次の3つです。

  • (1) 何が起こっていたのか(過去)
  • (2) どうなりそうか(未来)
  • (3) 何をすればよいのか(アクション)

この順番で実施していきます。

要は、過去を振り返り、未来を見通し、今何をすべきかを知る、という感じです。

理想は、データを使い、この3つを実施することですが、そう簡単でもありません。

(1) 何が起こっていたのか(過去)」は必須ですが、その後の「(2) どうなりそうか(未来)」と「(3) 何をすればよいのか(アクション)」は、ベストエフォートな感じになります。

データを使い実施できない場合、データ分析などの定量的なアプローチではなく、ロジカルシンキングやブレストなどの定性的なアプローチをとることになります。