第153話|小学生でも使えるデータを使った問題解決フレームワークPPDACとは?

第153話|小学生でも使えるデータを使った問題解決フレームワークPPDACとは?

データを使い実務的な課題をどのように解決していくのか、というデータ活用上の問題があります。

幾つかやり方がありますが、最も取っ組みやすい問題解決フレームワークに、PPDACサイクルというものがあります。

マネジメントサイクルで有名なPDCA(Plan-Do-Check-Act)サイクルというものがありますが、PPDACサイクルはちょっと異なります。

大きく異なるのは、PPDACサイクルがデータを使うことを前提にしていることです。

厳密には、データというよりも情報と言ったほうがいいかもしれませんが。

今回は、「小学生でも使えるデータを使った問題解決フレームワークPPDACとは?」というお話しをします。

PPDACサイクル

PPDACサイクルは、1990年代に作られたデータ分析による課題解決マネジメントサイクルです。

以下の5つのステップで構成されています。

  • P(Problem):課題の設定
  • P(Plan):調査・分析の計画
  • D(Data):情報収集(データを集めたり、ヒアリングしたりする)
  • A(Analysis):情報の整理・集計・分析・数理モデル構築など
  • C(Conclusion):とりあえずの結論

PPDACは、P(Problem、課題設定)からスタートし……

P(Problem、課題設定) → P(Plan、計画) → D(Data、データ収集) → A(Analysis、データ集計・分析・数理モデル構築など) → C(Conclusion、とりあえずの結論)

……の順番に進みます。

Cまで進んだら、必要があれば再度P(Problem、課題設定)に戻り、新たなPPDACがスタートします。

要するに、PPDACを何度も回転し回していくことになります。

小学生でも使える

このサイクルの優れているところは、実用的で誰でも使えることです。

「小中学生」がデータを活用した問題解決力を身につける教育でも使われています。

児童が解決したくなる題材で,PPDACサイクルを意識した展開に
新しい算数 | 2年度用 小学校教科書のご紹介 | 東京書籍
https://ten.tokyo-shoseki.co.jp/text/shou/sansu/introduction/page11.html

統計的問題解決の重視|令和2年版 小学校算数 内容解説資料
https://www.dainippon-tosho.co.jp/introduction2020/sansu/statistics.html

しかも、私自身実際に使ってみて分かったことは、ビジネスの実務でも非常に有効であることです。

基本は何度も回す

このPPDACサイクルは、時間をかけて高品質なサイクルを1回するのではなく、短時間にそこそこのサイクルを何回も回します。

例えば、データ分析で何かしらの提言をするまでの期間が1週間であれば5サイクル(1日1回ペース)回します。期間が1日であれば2サイクル(3時間に1回ペース)回します。

PPDACサイクルを何回も回しながら対応策の質を高めていきます。

PPDACサイクルを1回転するたびに「とりあえずの結論(Conclusion)」を出していきます。

3つのPPDACサイクル

データ分析・活用を実現するには、以下の3つのフェーズを順に実施する必要があります。

  • テーマ設定フェーズ
  • モデル構築フェーズ
  • テスト運用フェーズ

テーマ設定フェーズ

テーマ設定フェーズ」は、データ分析・活用のテーマを設定するフェーズです。

理想は 「筋の良いテーマ」を探し、テーマとして設定することです。

設定するテーマを間違うと、どんなに努力しても、なかなか成果を出すことが難しくなります。

そのため、非常に重要になってきます。

ちなみに、筋の良いテーマとは、効果が大きくやり易いテーマです。

モデル構築フェーズ

モデル構築フェーズ」は、実際にデータなどを集め、データ分析で解決するテーマにとって必要なモデルなどを構築し、実務活用の準備をするフェーズです。

実際にデータなどを集めるところから始めるため、テーマ設定フェーズで描いた絵が、実は実現できないということが、分かることもあります。

例えば……

  • 想定したデータがない
  • データ量が足りない
  • データが汚すぎてそのまま使えない

……など、データにまつわる色々なトラブルが待ち構えています。

その克服に時間とコストがかかりそうであれば、場合によっては「テーマ設定フェーズ」に戻りテーマ選定からやり直す必要もでてきます。

テスト運用フェーズ

テスト運用フェーズ」は、モデル構築フェーズで準備したモデルなどを使い、思い描いたような成果をあげられるそうかを、一部署などでテスト的に実施し検討するフェーズです。

想定した業務プロセスが上手く流れなかったり、無理(過重労働で対応)をしなければ回らなかったり、運用上の問題が色々でてきます。

例えば……

  • データの集め方
  • 加工の仕方
  • 分析の仕方
  • モデル構築の仕方
  • 分析結果や予測結果を出すタイミング
  • 現場への結果の渡し方や受け取り方
  • 分析結果や予測結果の見せ方(媒体やグラフ表現含む)
  • 分析結果や予測結果の見方(何のために何をどうみるのか)
  • 現場での活用の仕方

……など、色々な改善すべき課題が出てきます。

さらに、テストとは言え、実務活用するため、何かしらの成果を手にします。

その成果が想定したよりも少なかったり、逆に多かったりします。

もし、モデル構築でどうにかなりそうであれば、「モデル構築フェーズ」に戻りますし、テーマそのものを変えた方が良さそうだとなれば、「テーマ設定フェーズ」に戻ります。

このフェーズで、本格的なデータ分析・活用の運用を実施すべきかどうかの判断をします。

それぞれで何度も回す

この3つの各フェーズで回すPPDACサイクルは、PPDACサイクルのテーマもアウトプットも、それぞれ異なります。

ちなみに、1つのフェーズで1回だけPPDACサイクルを回すというわけではありません。

各フェーズの結論が固まるまで、何度でも回します。さらに、各フェーズを行ったり来たりします。

気軽に、ガンガンPPDACサイクルを回していきましょう。

今回のまとめ

今回は、「小学生でも使えるデータを使った問題解決フレームワークPPDACとは?」というお話しをしました。

PPDACサイクルは、1990年代に作られたデータ分析による課題解決マネジメントサイクルで、5つのステップで構成されています。

  • P(Problem):課題の設定
  • P(Plan):調査・分析の計画
  • D(Data):情報収集(データを集めたり、ヒアリングしたりする)
  • A(Analysis):情報の整理・集計・分析・数理モデル構築など
  • C(Conclusion):とりあえずの結論

小中学生」がデータを活用した問題解決力を身につける教育でも使われるぐらい、使いやすい課題解決フレームワークです。

PPDACサイクルは、それだけで十分使えるものです。

それなりのデータ分析・活用を実現するには、以下の3つのフェーズを順に実施する必要があります。

  • テーマ設定フェーズ
  • モデル構築フェーズ
  • テスト運用フェーズ

それぞれのフェーズで、PPDACサイクルを回していきます。

次回以降に、それぞれのPPDACについて簡単に説明していきます。

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株式会社セールスアナリティクス